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治療へのこだわり
どのようなお悩みで患者様が来院されることが多いですか?
患者様の年齢層は本当にまちまちです。特に音声治療を求める方は、比較的若い方から60代くらいまで幅広いです。
例えば、トランスジェンダーの方で声を高くしたいという方もいらっしゃいます。また、海外から来院される方もいます。日本でしかおこなえない特殊な手術を求めて来られるケースもあります。
具体的には、痙攣性発声障害という病気に対する甲状軟骨形成術などが挙げられます。これは一色先生が考案された手術で、チタンブリッジという医療機器を使用しますが、この機器は日本でしか正式に認可されていないのです。
鼻の診療・手術について
鼻の手術にはどのような種類がありますか?
鼻の手術にはさまざまな種類があります。一般的な手術としては、鼻中隔矯正術や副鼻腔手術などがあります。これらは主に機能改善を目的としています。鼻の手術は大体1時間以上かかります。例えば、副鼻腔炎の手術であれば2時間程度です。ほとんどの場合、全身麻酔でおこないます。これは患者様にとって最も楽に手術を受けていただける方法のため当院では全身麻酔でおこなっています。また、以前は口を開ける手術もありましたが、最近では内視鏡を使用した手術が主流となっています。
美容的な鼻の手術についてもう少しくわしく教えてください
当院では美容的な鼻の手術もおこなっています。例えば、鼻を高くしたり、形を整えたりする手術があります。
鼻の外鼻形成については、まだ症例数はそれほど多くありませんが、お悩みの患者様は多くいらっしゃると考えています。保険診療で鼻の形を変える手術をおこなうかどうかは、医学的に必要かどうかで判断します。例えば、先天的に鼻が変形していて、外見的に非常に違和感がある場合は、保険適用になる可能性があります。
一方で、純粋に美容目的の場合は自費診療になります。例えば、まっすぐな鼻をさらに高くしたいという要望は、美容整形の範疇になります。
機能改善と美容を組み合わせた治療は可能ですか?
はい、可能です。実際、鼻の中と外の問題は密接に関連していることが多くあります。例えば、鼻が曲がっている人は、中の骨も曲がっていて、どちらかの鼻の穴が詰まっているというケースがよくあります。
また、最近では花粉症の症状を軽減しながら、外見的な形成も同時におこなうことができます。鼻の通りをよくする手術と同時に、外見も整えるという具合です。
ただし、保険適用の問題があるので、どこまでを保険でカバーし、どこからを自費診療とするかは慎重に判断する必要があります。基本的には、明らかな変形があり、機能的な問題も伴う場合は保険適用の可能性が高くなります。
手術の流れと術後のケアについて教えてください
手術は基本的に全身麻酔でおこないます。手術時間は症例によって異なりますが、1時間から2時間程度です。
術後は、しばらくの間鼻が詰まる状態が続きます。これは正常な経過の一部です。術後3日程度は鼻づまりが強く、普段通りの生活は難しいかもしれません。デスクワークなどは可能ですが、熟睡は難しいかもしれません。
手術自体は日帰りや1泊で済みますが、術後2、3日は余裕を持って過ごすことをおすすめします。そして、術後5日から1週間後に再診していただき、経過を確認します。
なお、遠方から来られる患者様の場合、手術後すぐに新幹線で帰るのではなく、近隣のホテルで1泊していただくことをおすすめしています。必要に応じて、京田辺の本院で一泊入院も可能です。
「美しい医療」のために手術にもこだわる
最新技術の導入についてどのようにお考えですか?
最新技術の導入は慎重に検討しています。新しい手術法や技術は常に開発されていますが、それらが本当に患者様のためになるのか、慎重に見極める必要があります。
例えば、カメラの画質や操作性など、機器のバージョンアップは積極的におこなっています。ただし、単に新しいからといって採用するのではなく、患者様にとって本当に利益があるかどうかを判断基準にしています。
当院では、長年培ってきた技術と新しい技術のバランスを大切にしています。伝統的な技術の中にも、長年残ってきた理由があるのです。新しいチャレンジは必要ですが、同時に自分たちの目指す医療の本質を見失わないよう心がけています。
先生の治療へのこだわりについて、もう少しくわしくお聞かせください
当院の治療へのこだわりは、
京都の伝統工芸の職人
の姿勢に通じるものがある
例えば、京都のサバのきずしを例に挙げると、これは鯖街道を通じて昔、福井から献上されてきたものが何百年もの間、調理の方法が世代を超えて伝わってきたものです。同じように、私たちの手術技術も、先代の先生がたから受け継いできた技術を大切にしています。単に手術を終わらせるというレベルと、それを美しく仕上げていくというのは、実はかなりレベルが違います。
手術は、見えないところ
にもこだわり、流れ作業
にはしたくはない
例えば、耳の手術ではミリ単位の世界で作業をします。これは顕微鏡を使用して両手でおこなう非常に繊細な作業です。この技術は鼻の手術にも活きてきます。また、新しい技術の導入についても慎重に検討します。例えば、耳の内視鏡手術が流行っていますが、内視鏡を使うと片手での操作になります。一方、顕微鏡を使えば両手で操作でき、立体視も可能です。より美しい仕上がりを目指すために、場合によっては従来の方法を選択することもあります。
伝統的な技術と最新の技術のバランスを取りながら、常に患者様にとって最良の結果を出せる方法を選んでいます。
まるで伝統工芸品を作る
ように、
一つ一つの手術に
魂を込めて取り組む
ただし、全ての手術が完璧にいくわけではありません。それでも、毎回、納得のいく「作品」を作り上げるよう努力しています。この姿勢こそが、私の医療に対するこだわりであり、患者様にご提供したい「美しい医療」なのです。