- HOME>
- 手術・麻酔について
手術と麻酔について
全身麻酔を受ける方とそのご家族に向けて、麻酔についての理解を深め、安心して手術に臨んでいただくための情報をご提供します。入院前にこの情報をお読みいただき、ご不明な点があればお気軽に当院までお問い合わせください。
麻酔の安全性
麻酔は手術中の痛みを取り除くだけでなく、手術をより安全におこなうために不可欠な技術です。麻酔科医が常に患者様の状態を監視し、適切な処置をおこないます。ただし、稀に合併症が発生する可能性があります。当院では、万が一の事態にも迅速に対応できるよう万全の体制を整えています。
手術前の注意事項
絶飲食について
麻酔中に嘔吐のリスクを避けるため、手術前の食事・水分制限を必ず守ってください。これは誤嚥性肺炎などの重大な合併症を防ぐために非常に重要です。
服薬について
普段服用している薬については、医師の指示に従ってください。薬の種類によっては、手術当日朝まで服用を続ける場合と、中止する場合があります。
禁煙について
手術の2週間以上前から禁煙することが重要です。喫煙は心臓や血管に悪影響を与え、肺の機能を低下させます。また、手術後の合併症のリスクを高める可能性があります。
手術当日の流れ
FLOW01
手術室入室
歩いて入室し、モニターを装着します。
FLOW02
麻酔開始
点滴から麻酔薬を投与し、意識がなくなります。
FLOW03
手術開始
麻酔科医が全身状態を管理しながら安全に手術がおこなわれます。
FLOW04
手術終了・麻酔終了
麻酔から覚醒し、呼吸管理を終了します。
FLOW05
リカバリールームにて休養
麻酔が覚めた後もしばらくゆっくりお過ごしいただきます。
小児の麻酔について
16歳未満の患者様には特別な配慮が必要です。体重や臓器機能が成人とは異なるため、細心の注意を払います。食事制限の遵守が特に重要で、風邪症状がある場合は必ず申告してください。
主な麻酔の合併症
- 術後の吐き気・嘔吐は比較的よく起こります。
- 水分バランスの崩れなどが原因で頭痛が起こることがあります。
- 気管チューブの影響で一時的にのどの痛みや声のかすれが起こることがあります。
- 歯や口腔内のトラブルが気管挿管時に起こる可能性があります。
- 麻酔薬や気管チューブの刺激で喘息発作が誘発されることがあります。
- 胃内容物の誤嚥や人工呼吸の影響で肺炎が起こる可能性があります。
- 使用する薬剤によってはアレルギー反応を起こすことがあります。
これらの合併症の多くは一時的なものですが、重篤な場合は適切な処置を速やかにおこないます。
患者様へのお願い
- 既往歴や現在の健康状態について正確に伝えてください。
- 普段服用している薬について必ず申告してください。
- アレルギーの有無を必ずお知らせください。
- 麻酔に関する疑問点は遠慮なくお尋ねください。
当院では患者様の安全を第一に考え、
最善の麻酔管理をおこなっています
手術と麻酔にはさまざまなリスクがありますが、適切な準備と対策により、安全におこなうことができます。当院では患者様の安全を第一に考え、最善の麻酔管理をおこないます。ご不安な点がありましたら、必ずスタッフにご相談ください。
麻酔科医による説明の後、ご納得いただけましたら麻酔同意書にご署名をお願いいたします。同意後でも、麻酔開始前であれば同意を撤回することができます。未成年の患者様の場合は、親権者または後見人の方の署名が必要です。
当院では、麻酔の安全性向上のための調査研究をおこなっております。個人情報保護法を遵守した上で、研究結果を学会等で発表させていただく場合がありますので、ご協力をお願いいたします。